0人が本棚に入れています
本棚に追加
結果から言うと、僕達キョバルスデイは順調に勝ちを重ねて、決勝まできていた。血だらけの特訓のお陰だ。
「ひぃ、ひぃ、ふふぅぅ」
「息が上がってるじゃないかキョウスケ。まぁ仕方ないか」
「いや、君が手早く倒してくれてるから、ふひ、だいぶ楽だ」
「ハハハ、キョウスケが囮役になってくれてるからだよ」
キョウスケが敵を引き付けているところを、僕が背中を触る。1人倒せば2対1で数でおせる。こうやってなんとか勝ってきた。
「ようガキども。まさか決勝まできていたとはな」
「あ、タヌキさん」
「残念だが優勝は俺達のもんだ。お前らの戦いは見てたぜ。あんな小賢しいやり方じゃあ、俺達に勝てんよ」
「ブフゥブゥ!」
タヌキと肉厚な男は腕を組んで、僕等を見下ろす。この二人が決勝戦の相手らしい。
「僕達だって、ゴヘッゴヘッ! ……負けませんから」
なんでそこで咳込むかなぁキョウスケ。まあでも良く言った。
「キョウスケの言う通り。負けないからねお二人さん」
「……良いだろう。その首洗って待ってな!」
「ブゥボ!」
「やるぞキョウスケ!」
「ふ」
――運命の決勝戦が始まる。
最初のコメントを投稿しよう!