小賢しいやり方じゃあ

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 結果から言うと、僕達キョバルスデイは順調に勝ちを重ねて、決勝まできていた。血だらけの特訓のお陰だ。 「ひぃ、ひぃ、ふふぅぅ」 「息が上がってるじゃないかキョウスケ。まぁ仕方ないか」 「いや、君が手早く倒してくれてるから、ふひ、だいぶ楽だ」 「ハハハ、キョウスケが囮役になってくれてるからだよ」  キョウスケが敵を引き付けているところを、僕が背中を触る。1人倒せば2対1で数でおせる。こうやってなんとか勝ってきた。 「ようガキども。まさか決勝まできていたとはな」 「あ、タヌキさん」 「残念だが優勝は俺達のもんだ。お前らの戦いは見てたぜ。あんな小賢しいやり方じゃあ、俺達に勝てんよ」 「ブフゥブゥ!」  タヌキと肉厚な男は腕を組んで、僕等を見下ろす。この二人が決勝戦の相手らしい。 「僕達だって、ゴヘッゴヘッ! ……負けませんから」  なんでそこで咳込むかなぁキョウスケ。まあでも良く言った。 「キョウスケの言う通り。負けないからねお二人さん」 「……良いだろう。その首洗って待ってな!」 「ブゥボ!」 「やるぞキョウスケ!」 「ふ」  ――運命の決勝戦が始まる。
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