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さて、これは唐突に始まった物語である。
わたしが高校二年生、春に事は起こった。
文芸部に入ったはいいがそんなに活動は活発とは言えず、わたしは一年で毎日を持て余すようになっていた。
恋愛とか、友達との遊びとか、積極的に自分から誘ったり話しかけたりするタイプではないわたしは、友達のように毎日を謳歌してはいなかった。
わたしは毎日を楽しんでいた、と言ったら確実に嘘になる。
そんなわたしを先輩が散歩に連れていった、というかわたしがついていっただけなのだけども。
「コンビニ行ってくる」
「あ、わたしも」
たった一日、それだけで、あんなに楽しくて苦しくて愛しい日々に変わると知っていたなら、わたしはどうしていたんだろうか。
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