そして明日はこなくなった

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息が止まるかと思った。 それくらい綺麗だった。 青い白衣に首にかかったヘッドホン、右隣にいる先輩は何を考えてるのかな、なんて思った。切るのがめんどくさいのか長めの髪、それに表情は隠れて分からない。 「スゴイ、ですね」 もう言葉が選べなかった。 今ですら、わたしはこの瞬間を形容する単語を知らない。 ただきれいなだけではない、何か。 「…ん」 先輩は風が止むまで前から目を離さなかった。
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