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目の前には人が居た。
その人は路地に置いてあるなにかの室外機にもたれかかっている。
そして俺はその人物を知っている。
俺の通う高校。
その学校のトップに君臨する人間。
通称"無抵抗(ゼロレジスト)"
本名は……知らない……。
今考えてみると本名を知らなかった。
この通称は能力名をそのままいっているだけだ。
「ぐぅ……」
ゼロレジストは重そうに立ち上がると埃を払う動作をした。
「っ!?おい!」
ゼロレジストの体を見て俺は驚いた。
体と服はボロボロで腕や頭など体中から血を流していたからだ。
「誰だ?……テメェは、」
ゼロレジスト(長いからゼロにしよう)は俺の存在に気づくとそう呟いた。
ゼロはつらそうに本当に呟くような雰囲気で話していた。
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