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「蓮次って昔から一人で何とかしようって癖があるよね?」
「そのせいで、茜と圭太には迷惑かけてたんだけどな」
「へぇー。分かってたんだ」
「ひでぇな……。まぁ、今回も迷惑かけるからな。圭太にも言ったけど、暫くは赤羽園を頼む」
「了解っ。けど、必ず帰ってきてね?」
「約束する。……じゃあな」
俺はブランコから立ち上がると、一度茜を見てからその場を立ち去った。
もしかすると、これが茜を見るのが最後になるかもしれない。
茜は笑ってくれていた。
これで、俺の進む道は決まった。
俺が進むのは修羅の道だ。後戻りはしない。
俺は携帯電話と名刺をポケットから取り出した。
名刺に記載されている番号を打ち込む。相手は勿論、Jだ。
「お待ちしていましたよ立花様。ご用件は?」
「俺を殺し屋安定相談所へ案内しろ」
「畏まりました」
電話越しだが、Jの口角が上がったような気がした。
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