“殺し屋への道”

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目の前にはごく普通の相談所がある。 しかし、すぐに普通の相談所との違いに気付いた。 順番待ちをしている人間は、どう見ても一般人とは違う雰囲気が滲み出ている。 俺が受付に向かうまでに、かなりの視線を浴び自然と冷や汗が流れた。 何とか視線を掻い潜り、受付まで辿り着く事が出来た。すると、受付にいた一人の女性が笑顔で対応した。 「殺し屋安定相談所へようこそ!本日はどういったご用件ですか?」 マニュアル通りであろう言葉がかけられる。 そう言えばJから、どう手続きをすればいいか聞いていなかったな。 「今日初めてここに来たんだが、どうすればいいんだ?」 「本日から殺し屋としてご登録されるのですね?それでしたら、こちらの番号札15番でお待ち下さい」 受付の女性がそう言うと、15と印刷された紙を手渡した。 俺は紙を受け取ると辺りを見渡し、壁際に空いている席に見つけ腰掛ける。 受付のモニターには12と表示されている。つまり、俺は三番目って事か…。 暇潰しに携帯電話を開いたが圏外だった。 携帯電話の画面の写真を見る。俺と圭太と茜と赤羽園の子ども達の集合写真だ。 少し寂しい気持ちになったが、携帯電話をポケットへしまい自分の順番を待つ事にした。
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