“殺し屋への道”

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女性は俺の表情から察してかポイントと報酬の説明を始めた。 「先ずはポイントの説明ですが、ターゲットによりポイントは違います。カテゴリーは大まかに分けられ五種類です」 女性はファイルの中から一枚の紙を出すと、さっきの資料の横に並べた。 さっきと同じような表が、その資料には書かれていた。 ─────────── 子ども…5~10P 一般人…10~30P 有名人、著名人…50~300p 国家元首…500P 殺し屋…50~500P ─────────── これから殺し屋になるんだが、正直この表は胸糞悪い。人間の命をポイントで表している。 そもそも、子どもの命は国家元首の百分の一の価値しか無いのか? 俺は、この表が世の中の縮図に見えて仕方なかった。 「報酬ですが、ビギナーランクですと平均で三十万です。ちなみにブラックランクになりますと一億を超える報酬が獲られます」 「い、一億ッ!?」 俺は恥ずかしながら一億という言葉に反応してしまった。結局は俺も他の殺し屋と同類って事だ。 金のためなら子どもや女でも殺すクソみたいな人間。
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