32438人が本棚に入れています
本棚に追加
/594ページ
俺はカードを取り出しながら、受付へ向かった。
受付には昨日と同じ女性が立っている。
「殺し屋安定相談所へようこそ!本日はどういったご用件ですか?」
そして、昨日と同じマニュアル通りの接客だ。
そんな事を気にしながら、俺は女性にカードを渡し今日の目的を言った。
「依頼を見に来たんだが、どうすればいいんだ?」
「それでしたら、あちらのパソコンにカードを通して頂いた後に、条件などを絞って検索して下さい。そして、受けたい依頼があればプリントアウトをして受付までお越し頂けますか?」
わかった。と言って俺はパソコンへ向かう。
朝早くに来たためか、パソコンは空席ばかりで好きな場所に座れた。
その内の一席に座り、カードを読み込ませた。
画面には“welcome”と表示され検索の画面に変わった。
検索の項目は、〔ランク〕〔ターゲット〕〔地域〕〔日時〕〔報酬〕〔ポイント〕に分かれている。
俺は、とりあえずランクと地域と日時だけをキーボードで打ち込み検索結果を待った。
〔検索結果、68件〕
俺はこの数字に驚愕した。つまり、この地域だけで68人が殺し屋に狙われて殺される可能性があるって事だ。
言ってみれば昨日俺が襲われたのも、誰かしらに殺したい程恨まれているのだろう。
世の中腐ってんなと思いながら依頼を一件一件見ていると、ある依頼に目が止まった。
最初のコメントを投稿しよう!