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男は俺の心臓に向けてナイフを突き刺してきた。
それを、半身でかわすとナイフを持った方の腕を脇で固定し、強烈な頭突きをお見舞いしてやった。
「ぐあっ!!」
ふんっ、俺の石頭に勝てるはずが無いだろう。
そして、怯んだ男に畳み掛けるように側頭部に蹴りを入れた。
「喧嘩売った相手が悪かったな。次は面見てから選べよ」
男は気を失ったのか、ピクリとも動かなくなった。
ふと、倒れた男に目を向けると折り畳まれた紙を見付けた。
紙を拾い上げて見てみると俺の写真と個人情報が書いてある紙があった。
「何だよこれ?プライバシーもクソもねぇな」
俺はその紙をグシャグシャと丸めると悪用されないようにポケットに入れ、その場から立ち去ろうとした。
その時、パチパチパチと拍手をする音が聞こえた。
「いや、実に素晴らしい」
――――!?
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