いち。

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「ひなー!!ひなー!!ひなぁぁぁぁぁぁ!!」 不意に洗面所からヨコが叫ぶ。 「どうしたん?」 あまりにも大声だったせいで 何があったのかと飛んでみれば 俺に背中を向けてるヨコ。 「よこ…?」 声をかけると振り返ったヨコ。 その手には指輪。 「信五…これからもよろしくな。」 頬を赤く染めつつも真剣な顔で 真面目な声で こっちに歩み寄ってくる。 急にのことで目に涙が溢れる。 「…ぉん。」 指輪を右手の薬指にはめてくれる。 シンプルなその指輪が自分の手に 輝いてるのを見てより泣けてきた。 「信五…愛してる…。」 滅多に囁かれない照れ屋なヨコからの 愛の言葉に形のないなにかが 胸のなかで溢れる。 「俺も…侯隆…好きやで 大好き…愛しとる」 心からそう思える相手が ヨコで…侯隆でほんまよかった。
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