再会は突然に

7/17
前へ
/93ページ
次へ
「知り合いか?」 「えっ?あ、あぁ。まあな」 信二に質問されて我に帰る。 それほど突然やってきた彼女との再会は俺に衝撃を与えていた。 「………どんな関係?」 「えっと、一応―――」 と、三弦の問い掛けに答えようとした時、先ほど彼女が来た方向から物凄いスピードで白いバンが通過した。 そしてそのバンは彼女の進行方向を遮るように停止する。 「こ、今度は何?」 「わ、わかんねぇが、あまりいいことは起こりそうにねぇな」 信二の予想は的中する。 停車したバンの後部座席から男が三……いや四人出てきた。 そしてあろうことか彼女の腕を掴み、車の中に入れようとしているではないか。 「おい、一輝」 「ああ」 理由はわからない でも やらなきゃいけないことはわかる! 「俺一人でやる」 そうして俺は四人の男に向かって駆けていく。 走りながら右手に木刀を出し 「はっ!!」 先ず彼女の腕を掴んだ奴の腹を左から叩く。 「な、なんだお前!?」 次に動揺した右隣の奴のアゴを下から打ち上げる。 「ぐあっ!!」 そして三人目の左肩口に向かって振り下ろす。 「あぐっ!!」 「コイツ!!」 最後の一人が俺に向かって突進してくる。 右手には何か武器らしきもの。 それなら右にかわして―――― パンッ しかしそれは不必要となる。 何故なら四士緒の撃った銃弾が見事に武器を撃ち落としていた。
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加