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「知り合いか?」
「えっ?あ、あぁ。まあな」
信二に質問されて我に帰る。
それほど突然やってきた彼女との再会は俺に衝撃を与えていた。
「………どんな関係?」
「えっと、一応―――」
と、三弦の問い掛けに答えようとした時、先ほど彼女が来た方向から物凄いスピードで白いバンが通過した。
そしてそのバンは彼女の進行方向を遮るように停止する。
「こ、今度は何?」
「わ、わかんねぇが、あまりいいことは起こりそうにねぇな」
信二の予想は的中する。
停車したバンの後部座席から男が三……いや四人出てきた。
そしてあろうことか彼女の腕を掴み、車の中に入れようとしているではないか。
「おい、一輝」
「ああ」
理由はわからない
でも
やらなきゃいけないことはわかる!
「俺一人でやる」
そうして俺は四人の男に向かって駆けていく。
走りながら右手に木刀を出し
「はっ!!」
先ず彼女の腕を掴んだ奴の腹を左から叩く。
「な、なんだお前!?」
次に動揺した右隣の奴のアゴを下から打ち上げる。
「ぐあっ!!」
そして三人目の左肩口に向かって振り下ろす。
「あぐっ!!」
「コイツ!!」
最後の一人が俺に向かって突進してくる。
右手には何か武器らしきもの。
それなら右にかわして――――
パンッ
しかしそれは不必要となる。
何故なら四士緒の撃った銃弾が見事に武器を撃ち落としていた。
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