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「なるほどそれが嫌で逃げ出したと」
「しょ、しょうがないだろ!水着なんて………しかも撮影だなんて………」
確かに茅の性格じゃ嫌って言うだろうな。
破廉恥だ!とか言って
「破廉恥だ!」
ほら言った。
「………なんだ一輝」
「別に」
変わらないなぁと思って。
「にしてもなんつー企画だよ」
「………違う。ラインナップの中でかなりの人気コーナー」
「………マジか」
何故三弦がそんなことを知っているのかは聞かない。
三弦はそういうやつだから。
「困ったなぁ。茅ちゃんがやってくれないと苦情が来ちゃうんだよ」
「………でも」
そりゃそうだろうけど、ちょっと身勝手過ぎないか?
というか高校二年生女子にいきなり水着撮影は無理があると思うが。
「よく今までの人たちはやろうと思いましたよね」
「いや、前回の大学生はノリノリだったよ。ほら、この……」
先月のを出して来た飯沼さん。
そして身を乗り出す皆さん。
「……菅原耕治君(レスリング部)とか」
「「「「男だぁぁぁぁ!!」」」」
い、嫌なものを見た。
筋肉隆々の男が笑顔でボディービルダーのようなポーズをとっている映像が頭から離れない。
さっき食べたハンバーガーが逆流しそうだ。
―――プルルルルルルルルッ
急に携帯の着信を知らせる電子音が聞こえてきた。
どうやら飯沼さんののようだ。
「もしもし。はい………はい。………本当ですか!?わかりました!ありがとうございます。では」
「どうしたんですか?」
「良かったね茅ちゃん。写真の所は代わりにグラビアアイドルがやってくれるらしいから」
「ほ、本当ですか?」
「うん、Fカップの子が」
それは良かった。これで万事解決だ。
茅も安堵した表情を浮かべている。
さて、それはいいとして………
「「「「飯沼さん。今の話もう少し詳しく」」」」
どこまでも男として純粋な俺たち。
そして本日二度目の白い目をした茅。
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