再会は突然に

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◇ 飯沼さんが帰り、三人とも別れた俺は茅を家まで送ることになった。 なのだが、歩き始めてもう五分くらいたつというのに茅は俯いたまま一言も喋らない。 俺から話し掛ければいいのだが、そうしないのはさっきから茅が何かを聞こうという素振りをみせているからだ。 何を聞こうとしてるのだろう? 一緒に居なかった四年間のことだろうか? あの三人のことだろうか? それとも………俺の苗字のことだろうか? ………多分最後だろうな。 聞きづらいって言ったらこれだろう。 別に気にしなくていいのに。 何時かは話さなければならないと思っていたし。 「………一輝」 茅がやっと口を開く。 しかし、声に何時ものような覇気はなくとても弱々しい。 「……聞きたい事があるのだが………」 どうやって答えようか………。 やっぱり順を追って話すしか……。 「わ、私の………私の水着に興味があるのか!?」 「………は?」 「だ、だから私の水着に……」 「………えぇ?」 考えうる限り最悪の質問だった。
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