四人寄ってもバカはバカ

4/5
前へ
/93ページ
次へ
「ああ、岸島先生。許可がおりたんですか?」 「おう。だからトランプなんかやってないで早くフィールドに行けよ」 眼鏡をかけた岸島史彦(キシジマ フミヒコ)先生は何時ものようにダルそうに伝える。 この人を見ていると時々俺の中の教師の概念が崩れそうになるのは何故だろう? 「それから優月」 「なんですか?」 「大富豪やってんならジョーカーじゃ上がれないぞ」 「言わないで下さいよ!!」 「いや、言わなくても」 「とっくに」 「………わかっている」 むしろ今まで隠し通せていると思ってたのが驚きだ。 「お前ら時間は限られてんだ。早くしろ」 「了解で~す」 信二が間延びした返事をして俺たちは自分たちの荷物をまとめる。 先ずは散らばったカードを集めてケースに戻す。 「ああ、それからな優月」 「なんですか?」 「机の中のトランプもしっかり持って帰れよ」 「「「死ねオラァ!!」」」 「ギャアアアアア!!」 教室に一体の死体を残してフィールドに向かった。
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加