四人寄ってもバカはバカ

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◇ ところ変わって此処はフィールド。 いや、お金が無いうちの高校では“グラウンド”を“フィールド”にしている。 「ひどいよみんな、僕をよってたかって滅茶苦茶にして」 「どう考えても自業自得だろ」 俺たちはそこで四方に散らばり10メートルくらいの間隔を開ける。 「で、今日のルールはどうしようか?2対2?」 「いや、今日はバトルロワイヤルでいこう」 俺と向かい合った信二が答える。 「………異議なし」 「じゃあ僕もそれで」 同じく向かい合っている三弦と四士緒が答える。 「じゃあ………行くぞ」 それを合図に俺は何もない空間から日本刀の太刀を右手に、小太刀を左手に出す。 向かい側では信二が槍を構え、戦闘態勢に入る。 右斜め前方では三弦が両手にナイフを持ち、 左斜め前方では四士緒が自動小銃を構える。 「そんじゃあ、何時ものように行きますか!!」 信二の掛け声に合わせおなじみのセリフをみんなで言う。 「「「「誰が勝っても恨みっこなし!!」」」」 「「「「負けた奴は一品奢る!!」」」」 そうして夕暮れの校舎には白刃の音が甲高く響き渡った。
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