青春モジュレーション

友達ってなんだろうね。

「さ、じゃ行こっか」

強引に手を引かれる。
先生といえど、異性と接触なんて……何年ぶりだろう。ただし姉を除く。

引かれるままにやってきたのは生徒指導室。これは……折檻ルートだろうか？

ガチャ、と開け放たれたドアの向こうには、クリーム色の壁に大きめの窓が見えた。部屋の中心には長机が向かい合う形で二つ。パイプ椅子が三つずつ二組、計六つ。部屋の端にはソファが一つ。壁にはカレンダーや時計がかかっていて、どこか生活感のある部屋だ。

そこの、六つある内二つの椅子はすでに占領されていた。
顔を伏せてどうやら眠っているらしい女生徒と、ヘッドフォンを着けて何やらパソコンに向かっているこれまた女生徒。

何の集いだろうか？　彼女たちとは面識もないし……。