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「あっと。先生、ちょっと忘れ物しちゃった。取ってくるからちょっと待ってて」
「あっ」
「挨拶とかしててもいいよー」
離れていく頼みの綱。一体全体僕にどうしろってんだ? 女子二人と同じ部屋だなんて僕じゃなくても気まずいだろうに。
何にせよ、無難に挨拶しとけばなんとかなるだろう。なることを祈る!
「あのー」
「…………」
「…………」
返事がねえ。ただのシカトのようだ。
早くも折れた。僕のハートはセトモノなんだぞ。
……オーケーオーケー。なんだか知らないが、僕だって男だ。……生物学的には。なはずだ。
もしかしたら彼女たちと友達になれるチャンスかもしれないんだ。ここで逃げに走ったら男じゃない。
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