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「あのー……」
寝ている方の女子の横へ向かう。すーすーと寝息が聞こえるので、やはり寝ているようだ。ついでに返事もない。
「あのー」
かくなる上は、肩に手を置き揺さぶる。うひゃー、やらかいし何よりむっちゃいい匂いする！
ひゅっ。
ちょっと浮かれた気分になっていると、ふと顔の横を何かが掠める。遅れて『ガッ』と何かが壁に刺さったような音が。
振り向きたくない。振り向きたくなどないのだが、振り向いてしまうのが人の性。
クリーム色の壁には、見事コンパスが突き刺さっていた。てか芯入れるトコにも針がついてるんだが、本当にコンパスかアレ？
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