プロローグ

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 先輩とは俺が中一の時からの付き合いになる。実際、小中と同じ学校だったのだが、近所で様々な伝説を現在進行形で打ち立てていた先輩を俺は敬遠しており、両親もそれを望んでいたため小学校時代の交流はなかったと記憶している。  中学に入り剣の道を志したら先輩が一足先に竹刀を振っていた。それが全ての始まり……否、俺の運の尽きだった。そして紆余曲折を経て今に至る。そこにあんなことやこんなことはなかったと断言しておく。俺と先輩の関係を勘違いした野郎共により、去年は二度程命の危機に陥ったからな。  興味がないと言えば嘘になる。いや、あえて言おう。好きだ! まぁ、俺のことなどミトコンドリア程度にしか思っていないだろうな。ずばりアウトオブ眼中という訳だ。  篠原鈴、顔については自他共に認める上の中。雑誌の表紙を飾っていてもなんら違和感はないレベルだ。ただ、中身が問題なのである。恐るべきはそのカリスマ性とそれを余すところ無く駆使する頭脳。一つ伝説となっている出来事を紹介しよう。
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