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「死んでた間に一か月経った……?」
そう考えるのが
一番、自然だ。
まさか幽霊となって未来に
タイムリープしてきたというのではあるまい。
「でも、それならどうして一か月後に?」
死んでからすぐ化けて出るのが
幽霊というものじゃないんだろうか。
何かヒントはないかと
カレンダーを見渡す。
下旬のある日にちに記された
小さな文字に目がいった。
咄嗟に脳裏をよぎる
田舎の祖父母。
茄子ときゅうりで作る乗り物。
「そうか、お盆……」
霊の力が強まる日が
近づいているのだ。
それで暗闇でもがいていた
わたしも目を覚ましたのかもしれない。
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