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人の頭部程の大きさを持つそのタマゴは、やや黄味がかった薄緑色をしていた。
そしてその表面は、磨かれてもいないのにつるりとした光沢を放っている。
少女は親の仇を見るような据わった目をタマゴに向けると、念を押すように言い募った。
「イケメンに生まれ来なかったら、茹でて食べてしまうからね?!」
それだけ言い残すと鼻を鳴らして踵を返し、薄暗い地下貯蔵庫を後にして行く。
後には物言わぬタマゴだけが取り残された。
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