紅硝子

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雪の冷たさ そのものの 君の言葉と その硝子 グロテスクに 光っていた 純白に赤は 痛かった。 ガラガラ蛇の呼吸音 それより不快な言の葉 散らしたでしょうその唇 今すぐ噛み千切って… 君の唇を 千切って… 僕の想いを注いであげよう 色彩の無い空に雫が堕ちて… ほら 綺麗に紅く滲む… 僕の胸…? 嗚呼 綺麗に白く霞む… 君の顔… 何で君は 笑って い るの ? 君の冷たさ そのものの 冬の景色と その吐息 ファンタジックに 霞んでいた 心に赤は 強すぎた。 危険な馨の蛇苺 それより危険な君の馨 散らしたでしょうその笑顔 今すぐ掻き消して… 君の馨を 掻き消して… 僕の馨を纏わせてあげよう もう君は 僕のモノだと もう君は 僕の君だと 思っていたのに… ねぇ… 酸素を… 血液を… 色彩の無い空に雫が堕ちて… ほら 綺麗に紅く滲む… 僕の胸…? 嗚呼 綺麗に白く霞む… 君の顔… そうか君は 笑って い るの か。 ――――…停止。  
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