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一同が何も出来ないでいると、まだ小さくあった青白い光は消えた。
「っ!」
あの不気味な光に力があったのか、輝きが消えた同時に宙に浮いていた“彼女”は重力に従って落ちる。
「くっ…」
斎藤は無意識に駆け寄り、落ちて来た天女を受け止めた。
「斎藤!」
土方たちも天女なる者、彼女が気になるのか駆けて来る。
「そいつ…は人なのか?」
「……恐らくは。気を失っているようですが」
腕の中にいる女。
間近で見るとその美しさに気付く。
白磁のような肌。
長い睫毛。
桜色のふっくらとした軟らかそうな唇。
目を閉じているのが残念だと思った。
「どうします?土方さん。この子、何処かの間者かもしれないですよね」
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