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あやめは自分の耳を疑った。
空からやって来た?
誰が?
自分が?
信じられない。
「…先に言っとくが、事実だからな。ここにいる全員が見てる。お前が空に急に現れた所を」
「………」
開いた口が塞がらないのは正にこの事だと思った。
あやめはポカンとするが、目の前にいる彼の目は至って本気だ。
「ねぇ?君は一体何者?」
明るい声があやめを正気に戻す。
だが、何者かと問われても何と答えていいのやら。
その質問はただの女子高生にとって難しいかもしれない。
「…長州の者では無さそうだが、さて…ならば何処の者だ?性があるならある程度の身分はあるんだろう?」
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