「彼女、とはあやめの事か?」
刹那に斎藤の目つきが変わる。
今までの藤堂の態度を見ていれば、当然の事だろう。
「うん。…そんな怖い顔をしないでよ。俺…謝りたいだけなんだ」
「謝る…?」
バツが悪そうに顔を歪める藤堂。
事の経緯(いきさつ)を知らない斎藤にとっては、新たな疑問にしかならない。
藤堂が一体何をしようとしてるのか、斎藤には関係無い。
だがあやめが関わるのならば、話は別だ。
何故なら、彼は彼女を苦しめていた人物なのだから。
「……何をする気か知らないが…彼女にもし危害を加えるなら許さない」
「ーっ、」
少しも惜しむ事無く出される殺気。
それは斬り合いの最中に立たされたようで。
藤堂はゴクリと生唾を飲む。
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