始まり

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「ねえ!明後日私の誕生日なの!」 「へえ。おめでと」 彼女に対して俺は素っ気なく言う。 本当は抱き締めて、おめでとうって大声で言いたいんだけど。 …せっかく考えたサプライズを無駄にしたくないから。 俺の態度を見て、案の定彼女は頬を膨らませる。 「随分と素っ気ないわね」 「そんなことないよ。あ!俺今日バイトだから!」 学校の正門を出て、彼女を残して走り去る俺。 …プレゼント買ってこなきゃ。 背後から忍び寄る影にも気付かずに俺は心を弾ませていた。
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