7人が本棚に入れています
本棚に追加
「水の清らかなる流れ。美しい鳥は、水面を覗いた。…」
「こんな下水のどこが『清らか』なんだ?」
時は黄昏。ここアルベンヌ教会の下水道の中、二人は侵入を図った。
「気分は大切ですよ?😃ネズミの鳴き声をお聴きなさい😌鳥の囀りの様に…」
「俺の事を気づかってくれてるのか?なら黙ってろ!な?😃💢」
ネズミはネズミ。
下水は下水。
悪臭だけでこりごりしていたリオはルクスの詩を聴くだけで何故かさらに腹立たしくなる気がした。
「……おい、行き止まりだぞ😒」
「ん~…💡それならこっちですね😃」
「…ちなみに、何時間かかっているか分かってるか?」
かれこれ、2時間は悪臭漂う下水道の中にいる気がする。
「時間なんてものは、人間の考えた幻想ですよ~😃」
「俺は普通に人間だから時間が気になるんだ💢」
早く自由の身になって、普通の人の暮らしがしたいと思うリオしかし、
変なやりとりをしている間に、二人とは違った足音にリオは気づく。
パシャ…パシャ…
「おい、誰か来るぞ…」
…………。にゃ~
一匹の猫が歩いてきた。
「おいおい…猫かよ~」
「リオ!離れて下さい!!」
ルクスは叫んだ。
次の瞬間に猫は、深い水流に…深い水流から出てきた触手によって呑み込まれた。
姿を現したのは、異形の怪物だった。
「おいおい……何の冗談だ…」
最初のコメントを投稿しよう!