第二章

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「うわ!」 次の瞬間、後ろにいたルクスが壁に叩きつけられた。 「ルクス!…くそっ!」 リオは力いっぱい剣を振り、触手を千切った。 「おい!?ルクス!しっかりしろ!!」 リオは肩を揺するが、うなだれているだけでルクスからは返事がない。髪をつたって血がルクスの美しい頬に絵を描く。 「くそ!」 リオに触手を切られてもがいていた怪物は、目のようなモノに赤色を灯していた。 そして、怪物は生きているリオに全ての触手を向けて突く。 〔………ダメ…か…〕 瞼を閉じた。 瞳は闇を映した。もう自分は死んだのだ。 足元は水に浸かっている感じで、あの場から全く変わらない。そう。変わってないのだ。 恐る恐る瞼を開く。 そこには銀髪長髪の人形のような人が立っていた。 ……ルクス 「あ?お前なんで…!?」 ルクスの血はそのまま流れている。 リオの呼びかけには返事がない聞こえていないかのようだ。 リオが唖然としていると、怪物が喚きもがきだした。 ルクスの腕を手まで辿って見ると、彼の手にはどす黒い怪物の血に染まった触手が握られていた。 すると、ルクスの目がリオの視線と出会った。 「ひ……」 リオは赤色の瞳を直視した瞬間に恐怖を感じ、そのままリオは気絶をした。
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