第二章

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「こいつの印を消してくれ」 霧から現れた男はリオの印のある方の手をつかむ。 「お-おい!?」 手の甲にはやはり黒い光が微かに煌めいていた。 「いいわ。でも-」 「なんだ?」 「私を殺してくれたら」 少女がそう言うのを合図のように周辺の薔薇が渦を巻く。 「こ…これは?どうなって…!?」 「あぶねぇ!!」 リオが唖然として立っていると謎の男はリオを押し倒す。 するとリオのいた場所に黒い炎がめり込む。 「あんた誰だ?ルクスはどこに」 「俺はルディス。お前と一緒に来た奴の…前世だな。…ジジィって言うなよ?💥」 アハハと笑って黒薔薇の攻撃をリオを抱えながら避ける。 「「早く…殺して…お願い…!!」」 「レディーファースト…質問はあとで受け付けるぜ…‼‼‼」 そうルディスは言い、リオを置いて中心の渦に向かって走る。 少し近いくらいになってルディスは自分の腕を薔薇の棘で傷つけた。深く傷つけたのだろう。血が吹き出した [な…、何やってんだ〰⁉] リオは訳も分からず、叫ぶ。 すると…みるみるうちに、吹き出た血が大剣に変わっているではないか。
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