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「よし。これで一応、役目は終えたな。」
ルディスは両腕を伸ばして一息つく。
「まってくれ。」
その言葉でサティンとルディスの2人はリオに視線を移す。
リオの表情はどこかイラついている。
「ルディス、あんたはいったい何だ?ルクスといい、下水道の時といい……説明してくれ!!」
その問いに答えたのは…少女サティンだった。
「「…彼、つまりルクスというモノは、本来と呼ばれる《器》なの。彼を造ったのは…そう。私達、、、」」
少女は悲しい目でルディスを見る。
「「私達は現世の異常事態を遥か昔に予言していたの。あの忌まわしい大戦後に……今ではただのおとぎ話でしょうけれど…」」
「俺の他にも、数人この中に確かに存在する。《ホウセキ》の由来は、光をあてる場所によってそれぞれ違った輝きを見せるところからだなぁ~」
「ふざけるな…!!」
その一言が不意にリオの言葉として出る。
「それじゃあ、アイツが可哀想じゃないか!!ただ造られて、道具にされて…その上自我を持ってるのに自分の過去を知らない……」
「「確かに可哀想……。でも…」」
「綺麗事は言ってられない。仮にもコレは物だ。たかが一つの犠牲だ。この犠牲だけで現世のもの、何人、いくつ救える!?」
ルディスはリオに現実を突きつける。
「リオ、お前が言いたいのはわかる。でも,君が言っているのは優しさじゃない。幻想と甘さだけだ。俺はそんな事を知るのが遅すぎた…。仲間も何人か死んでいったさ…」
そんな過去をルディスは話した。これで無駄に命を落とすことはないと教えた…しかし
「俺は、あんたらと違う。この事はルクスに話してやるし、全てを救う。」
「「わかったわ。」」
「おい!?サティン!?」
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