7人が本棚に入れています
本棚に追加
「「この子には、私達とは違う何かがある。信じましょう?」」
サティンの言葉に驚きを隠せないルディス…。
「わかった……。」
すると、みるみるうちに、ルディスの姿は元のルクスの姿になる。
気を失いその場にルクスが倒れそうなのをリオが受け止める。
「「造った時とはまるで違うわ」」
懐かしそう瞼を閉じ、少女は昔を思い出す。
「「彼が生い立ちを知ったら、恨まれるのね…。私達は…」」
「いいや。こいつは誰も恨まないさ…。きっと、全てを受け入れてさ…結局は馬鹿なんだ」
リオの安心した顔を見てかは知らないが、少女はリオに
「「彼を…人間にしたい?」」
いきなりな事を言った。
またリオに反感を買うだろうと予想していたが…
「ああ。方法が無いわけじゃないだろ?…こいつは仲間だしな。俺の思い込みなら悲しいが」
「「驚いた。あなたは真に強いのね…。方法はただ一つ…
私達、《過去のモノ》の願いを叶えて。」」
「《過去のモノ》…?」
「「私達は現世を救いたい。けれど今回の様に呪縛から解き放たれないと力が…使えないの。願いを叶える代わりに、解放者の願いを叶えるのが私達の掟…」」
サティンは事細かに説明をする。
「「あなたに力を授けます。」」
サティンは軽く瞼を閉じる。
すると、リオの身の回りを風が吹き抜ける……。
とても暖かい風がリオを優しく包み込む。
「「私は《風》を司るもの。今、あなたは風を纏い、全てを包み込む…。その風はどんな物も飛ばすことでしょう。。どうか今の気持ちを忘れないでいて…」」
少女は静かに光となって去った
最初のコメントを投稿しよう!