第二章

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「「この子には、私達とは違う何かがある。信じましょう?」」 サティンの言葉に驚きを隠せないルディス…。 「わかった……。」 すると、みるみるうちに、ルディスの姿は元のルクスの姿になる。 気を失いその場にルクスが倒れそうなのをリオが受け止める。 「「造った時とはまるで違うわ」」 懐かしそう瞼を閉じ、少女は昔を思い出す。 「「彼が生い立ちを知ったら、恨まれるのね…。私達は…」」 「いいや。こいつは誰も恨まないさ…。きっと、全てを受け入れてさ…結局は馬鹿なんだ」 リオの安心した顔を見てかは知らないが、少女はリオに 「「彼を…人間にしたい?」」 いきなりな事を言った。 またリオに反感を買うだろうと予想していたが… 「ああ。方法が無いわけじゃないだろ?…こいつは仲間だしな。俺の思い込みなら悲しいが」 「「驚いた。あなたは真に強いのね…。方法はただ一つ… 私達、《過去のモノ》の願いを叶えて。」」 「《過去のモノ》…?」 「「私達は現世を救いたい。けれど今回の様に呪縛から解き放たれないと力が…使えないの。願いを叶える代わりに、解放者の願いを叶えるのが私達の掟…」」 サティンは事細かに説明をする。 「「あなたに力を授けます。」」 サティンは軽く瞼を閉じる。 すると、リオの身の回りを風が吹き抜ける……。 とても暖かい風がリオを優しく包み込む。 「「私は《風》を司るもの。今、あなたは風を纏い、全てを包み込む…。その風はどんな物も飛ばすことでしょう。。どうか今の気持ちを忘れないでいて…」」 少女は静かに光となって去ったimage=71014426.jpg
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