第一章

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雨… 街は全て霧に包まれている。 鮮やかな色の花でさえも、灰がかぶっているかのような。 〔何故悲しいのだろう…〕 (ルクス)は曇った窓を繊細な手でふく。 〔悲しい…〕 辺りはすっかり日も暮れていて街灯がほわっと明かりを点す。 すると間もなくして外が騒がしくなる 〔風、強くなった?〕 窓はギシギシ音をたてている。外から声が聞こえる… [待てーーー!!!] 街の憲兵らしき声が石畳を走る音と混ざって聞こえた。
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