第一章

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この日の夜は満月が出ていた。 「最近、魔物が多いな‥。」 「リーフキャットが人の血を吸う事件も増えてきたしな。」 「おいおい…リーフキャットって果汁とか樹液をすうもんだろ?」 暗黒部隊の先輩達の会話。 ここ、リオの住んでいる《ギルスト国》にはペットなどの急な魔物化がでていて、人を死に追い込む事件が多発し続けているのだ。 「先輩、やはり、例の噂は本当なんでしょうか…?」 噂…。 それは【新王が超微小悪性菌核兵器造りに失敗。水に溶け込むと死滅する、と安心して水流に入れたが】…というものだ。 「それは一時、死んだフリをしていただけで、本当は生きていた…と」 「おい、それは禁句だぞ?リオ。この前、噂を流した人間が処刑された。」 旧国王の急死、 国民だれもが不思議に思うほど急だった。 各国からも【今のギルスト国はシンシス国と繋がっている】と言われているほどだ。 「シンシスとも繋がっている可能性も、今では世に広まってます」 「シンシスかよ。あの〈死魔の都〉」
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