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この日の夜は満月が出ていた。
「最近、魔物が多いな‥。」
「リーフキャットが人の血を吸う事件も増えてきたしな。」
「おいおい…リーフキャットって果汁とか樹液をすうもんだろ?」
暗黒部隊の先輩達の会話。
ここ、リオの住んでいる《ギルスト国》にはペットなどの急な魔物化がでていて、人を死に追い込む事件が多発し続けているのだ。
「先輩、やはり、例の噂は本当なんでしょうか…?」
噂…。
それは【新王が超微小悪性菌核兵器造りに失敗。水に溶け込むと死滅する、と安心して水流に入れたが】…というものだ。
「それは一時、死んだフリをしていただけで、本当は生きていた…と」
「おい、それは禁句だぞ?リオ。この前、噂を流した人間が処刑された。」
旧国王の急死、
国民だれもが不思議に思うほど急だった。
各国からも【今のギルスト国はシンシス国と繋がっている】と言われているほどだ。
「シンシスとも繋がっている可能性も、今では世に広まってます」
「シンシスかよ。あの〈死魔の都〉」
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