序章

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その帰り道に突然、裕二が 「お前知ってるか? 最近おかしな事件が起きてること」 裕二は楽しげに問う。 「知ってる。 最近変な夢をみるってやつだろ?」 「そうそう、なんか暗闇の中で知らない誰かが話し掛けて来るやつ」 そういえば僕もさっき同じ夢を見たようなきがする。 「助けて・・・・」 と同じ歳くらいの女の子になんども助けを求められた。 彼女は酷い怪我をしていた。 何かに襲われたのだろうか? そんなことを考えていると裕二が 「俺も昨日見たんだよ」 「何を?」 「その夢を、傷だらけの女の子が俺に助けを求めるんだ、でも助けに行こうと思ったら眼が覚めちまった。」 裕二が悲しそうにつぶやいた。 そして裕二は言う。 「でもあの女の子を助けたら駄目だ。」 「どうして?」 僕は言う 「助けようと思った時、一瞬女の子が不気味に微笑を見せたんだ。傷だらけなのにその一瞬だけ凄い殺意を感じたんだ。もし、あれ以上近づいたらどうなっていただろうな」 笑いながら裕二はいうがその笑顔にはどこか恐れている気がした。 その後いろんな話をして気が付くともう家の前にいた。
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