2844人が本棚に入れています
本棚に追加
/590ページ
「終わった?」
「はい…。
でも、今回だけだよって言われました…」
私は内山さんの横に座る。
「なんだかんだ言っても患者が痛がれば打ってくれるよ」
軽いなぁ…。
注射も痛いんだけどな…。
でも我慢、我慢。
「そうだ。
ミーティングの内容は何だったの?」
「色々です。
今後の目標とか…そういうのを。
後で高須さんと内山さんには報告しますから」
私は会計を済ませて内山さんと会社に向かう。
「後で事務所の先輩達にも挨拶して回らないとな」
「あ~ぁ…そうですよね」
せっかく高3になって先輩が居なくなったと思って気楽だったけど、社会に出たらまた先輩、後輩があるんだよね。
学生気分を早く抜かないと。
健斗みたいに早く落ち着きたい。
健斗と話してると自分がどれだけガキかわかる。
1歳しか違わないのに、学生と社会人の価値観の違いは大きい。
陸には悪いけど、陸がダブリで良かったかも…。
学生の今でも頼りになるけど、陸が社会人の先輩なら価値観の違いで喧嘩ばかりしてそうだし…。
それに今みたいに隙があれば所構わずキスしてくれなさそうだし。
陸には今のままの陸で居て欲しいな。
最初のコメントを投稿しよう!