第一章 【居場所】

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「そっか…」 私だけじゃないんだ…。 「だからカッコイイって言われてもピンと来ないし、自分が惚れた女にだけ言われてれば満足かな。 色んな意味で」 「色んな意味?」 「容姿だけじゃなく、性格とか生き方とかあるじゃん?」 「なるほどね」 駅に着き亮を待つ。 「陸は彼女居ないの?」 「はっ!?」 急に陸が私を見る。 「何!?」 「お前…俺のこと本当に軽いと思ってるだろ!?」 えっ? 「何で? 思ってないよ?」 言ってる意味がわからない。 「彼女居るのに他の女にキスしないだろ!?」 げっ!! 忘れてた!! 最悪…私。 「キスがどうしたって?」 ビクッ!! 「亮、遅い」 「ごめん!! ごめん!! 行こうか」 私達は電車に乗った。 陸は容姿じゃないって言うけど…確実にこの2人目立ってる。 2人は気にせず衣装の話をしてるけど。 「のあ、席空いたぞ」 陸が指を差す。 「ああ…いいよ。 私も立ってる」 「良いから座れよ」 「わかった。 ありがとう」 私は椅子に座った。 ドア付近に立つ2人を見る。 私も仲間になったんだなぁ…。 しみじみ考えると凄いことだと気付いた。
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