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高校生といえば、新しい恋のはじまり。
そんな感じしない?
中学には、いなかったようなカッコイイ男の子がいたりして。
そして、カレカノになっちゃったりして。
ふふふ。
考えるだけで、わたしの顔は、ニヤけてしまう。
「なあに、ニヤついてんの、真白?」
そんなあたしを若干引いたような目で見る彼女。
小学校の頃からの友達、椎名真帆(しいな まほ)。
親友というやつだ。
「どうせ妄想か何かでしょう」
あらまビンゴ。
小学校の時から色々見透かされて困るわ。
ニヤニヤ顔を元に戻して、真帆の方を見るあたし。
成瀬真白(なるせ ましろ)。
今日からめでたく高校生になる普通の女の子である。
「あのねえ、妄想とか人聞き悪いこと言わないでよねー。あたしは、ただカッコイイ男の子いるかなーて考えてただけだし」
「あっそー。いるといいわねー、そのカッコイイ男の子ってのが」
うわあ、興味ないって感じ。
まあだよね。
真帆には、既にカッコイイ彼氏がいるから。
羨ましいもんだ。
「そんなことより、早くクラス見ようよ」
そ、そんなこと呼ばわり…。
悲しいのう。
その言葉に引っ掛かりつつも、少し早足になった彼女を追った。
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