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「およ!ギロロ!」
隊長は部下に対して言った。
「これ終わったら侵略会議やるからちょっとマッテネ!」
呼ばれた当人は、隊長の衰退ぶりに半ば呆れ、半ば本気で心配していた。
ギロロ伍長は、あてにならない隊長とは違い外見からして、戦闘軍人以外に想像もつかない厳めしい顔つきの人物である。これだけは隊長と同じ55.5㎝の華奢そうに見える体を引き締まった「鋼鉄の」筋肉が鎧っており、地球侵略のためなら「手段を選ばない」と周りに豪語させている。しかし、その性格とは裏腹に惚れっぽい一面ももっているため、隊員連中からは軽くひかれている。またその性格故に、隊長考案の「最高傑作の」侵略作戦が提示されても、積極的に参加してしまう皮肉な場面も生まれている。ケロロの幼なじみでもあるが、現在の隊長に対しては「堕落と怠惰との祝福されざる結婚」としかみなしていなかったが、やはりケロロに対して労りの面を見せてしまう。そんな男だった。
「お前、最近たるみすぎじゃないか?」
ギロロの台詞も燃える軍人のそれとは言いがたい。
「だって、本部ってば、こないだの泥玉(9巻参照)でも許してくれちゃうんだよ。きっと侵略は、のんびりやれってことでありますよ」
中古の洗濯機が声高に存在意義を主張するなか、特殊工作部隊隊長は発言あそばした。
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