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リビングに入ると朝食のいい香りがしていた。
台所に目を向けると鼻歌を歌いながら料理を作っている母がいた。
母は私が起きたことを確認すると
「おはよう。今日はスクランブルエッグよ。早く顔を洗ってらっしゃい。」
私の方を向いて笑顔で言った。
「うん。」
私も笑顔で返事をしてから洗面所へと向かった。
顔を洗い終わると、リビングに戻った。
テーブルの上には牛乳とパン、それから母が作ってくれたスクランブルエッグが置いてあった。
私は席に着いて朝食を食べ始めた。
母も私に続いて食べる。
少し立ってから母は食事の手を止めた。
「どうしたの?」
私は気になって母に聞いた。
すると母は、申し訳ないような顔をしてこっちを見ている。
「ごめんなさい。私たちのせいでこんなことになってしまって。」
母は下を向きながら言っている。
私はそれを聞くと同時に席を立ち上がった。
「母さんのせいじゃあないよ!?」
勢いよく否定した。
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