プロローグ

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……なんでこうなった。 (まるで悪夢だ………) 私、篠塚綾女は、今あるものと戦っている。 その物とは……… ‐ゾンビ‐。 肉体がちぎれても再生し、またちぎれても再生する……。 その繰り返し。 それはまるで、アメーバを連想させる。 ‐気持ち悪い‐ 正直そう思った。見たくない、とも思う。 あたりに血が飛び交う ‐血の生臭さ‐ けれど殺らなきゃ殺される……‐ゾンビ‐に (同じ屍になりたくない!!!) そう。 私の周りには屍になった人間がたくさんいる。 そして私は、この場所での…………… ‐生き残り‐ この街ではよくゾンビが人間を襲う。ゾンビの生息地がそもそもこの街の北の方角にある森で、だからソンビを倒すために私たちは、この森に来た。 なのに………。 (まさか500人の部隊でも勝ち目がなかったなんて……!!!) ゾンビは剣で切っても切っても死滅することはなかった。つまり倒せなかった。 (殺せない?!………これは態勢を立て直すしかないな…。) 「…ということで、逃げる!」 ……えぇ、逃げましたよ。逃げましたともさ、なんか文句あるか?
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