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しかし、
「くっ、やっぱり火矢か。気付くのがもう少し遅ければ半数は全滅していたな。」
紀霊軍の第一陣はすんでの所で退避したおかげで被害は百人にも充たなかった。
「ガッハッは。劉備軍も俺にかかればまだまだひよっこだな。ガッハッは。」
「しかし凄まじい炎ですね。今晩はもう日も遅いですし火が消えるまで此処で陣をはった方がいいでしょう。」
「よしわかった。野郎共、今日はここに陣をはれ!!」
紀霊は軍師の言う通り山峡の手前に陣をはり、兵士たちを交代で山峡の見張りに立たせた。
その夜、紀霊軍は軍師の助言を聞いて劉備軍に見せつけるように宴会を始めた。
そして、宴会も終わり、紀霊軍が寝静まったころ…
「そろそろだな・・・」
山峡と陣の反対側から紀霊軍に忍び寄る少数の影があった。
「いくぞ、火を放て!!」
人影たちは紀霊軍の陣に向かって一斉に火矢を放った。
すると、
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