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「そなたを我が軍の軍師に・・・だと」
劉備は一瞬驚いた顔をしたがすぐに顔を引き締めて李勣に尋ねた
「はい、我が才をあなたのために使わせてもらえないでしょうか」
「李勣殿、今の我が軍の状況を理解しているのですか?現在我が軍には三倍近い数の兵が攻めてきているのですよ。」
劉備が李勣に現在の状況を細かく説明すると李勣は「ふっ」と笑みをもらし
「ならば一つ賭けをしませんか?もし私がこの城の半分の兵力、すなわち四千人であの軍勢を追い払って見せましょう。もしできたら私を軍師として雇ってもらうというのはいかがです?」
李勣はさらっととんでもないことを言い出した。
これには劉備も含め李勣以外のそこにいたほぼ全員が唖然とした。ただ一人を除いて…
「おもしれぇ~じゃねぇ~か。兄者、やらせてみたらどうだ?」
なんと張飛ただひとりが彼に任せようといいだした。
「張飛、貴公は自分が何を言ってるのかわかっているのか?」
張飛の言葉に関羽がすぐさま問いかける。
「おう、このままこうしてるよりはずっといいからよ。」
張飛はニカッと笑いながら関羽に答えた。
「確かに翼徳の言う通りだな。雲長、この御仁を信じてみないか?」
「兄者がそう言うのであれば…では李勣よ、何か策はあるのか?」
「はい、我に勝利への策ありです」
李勣は関羽の問いに自信満々に答えた。
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