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自分と同じ色の髪に指を絡ませて、シャワーで濡らしてやる。
髪質までそっくり同じの赤茶けたそれが、藍の額にかかった。
(流石、俺の甥っ子…)
『なかなか良い面してるな、お前も大概遊んでる口か…?』
思わずそう呟いたところで、そいつは漸く目を覚ました。
自分の置かれている状況が今一飲み込めていないのか、呆けている。
(やぁっと起きたか…)
『よぉ……おはよぅさん』
「…え?、………っうわぁ!!…チョッ……何だよコレ!何で脱いでんだ、オレ…!?」
(………………うるせぇ)
状況を把握してアタフタと騒ぎまくる藍。
それを頭から押さえつけて、洗髪を続行しようとした。
――――――…
――――…
――……結果、今の様な騒ぎになっている。
(今日は厄日だ………)
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