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折角の休みに自分の甥とはいえ、顔もよく判らないようなガキを捜す羽目になった俺は、取り敢えず姉、晶子の住まいへと向かった。 フあぁぁぁ…… (ねみぃな……30越しての徹夜は、流石に堪えるな) ベッドでのオールと、仕事での徹夜… 同じ「睡眠を取っていない」意味でも、やってることが違うのだ。 前者なら、まだいいのに…今日は後者だ。 目的地に車を停めた俺は、足取りも重く玄関扉の前にたどり着いた。 ピンポォン……… 「はぁい、どちら様?」 『…………藍は帰りましたか?』 「藍ね…未だよ、まったく何処を彷徨いてるのかしら?」 『…判りました、探してみます。晶子さん、藍の携帯の番号を教えて下さい。見つけたら真っ直ぐ連れて帰ります』 教えて貰った携番をメモリに登録すると、再び車に乗り込み駅周辺へと向かった。
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