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車を走らせていて気づいた。 (しくじった……藍の顔が判らん) 晶子さんに写真でも貰っとくんだった… 睡眠不足で今一頭が働かない。 『まぁ、何とかなるだろ』 何代か前に異国の血が入っている俺の家系。 極稀に赤茶けた髪色の子供が産まれる。 甥である藍は、記憶が正しければ、髪の色が俺と同じだった気がする。 『染めたりしてなきゃ、いい手がかりになるんだがな』 駅の近くに数カ所有るコインパーキングの一つに車を停めて、晶子さんのバカ息子を探しに歩き出した。
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