始まり

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キーン、コーン、カァーン、コーンン…。 校内に鳴り響くチャイム。どこかネジか金具が外れ、故障しているのが窺える音程のズレたチャイム音。 この音痴なチャイムで生徒は始まりと終わりを知り、気怠く挨拶をする。 僕もそんな生徒の一人だった。 赤柴 紅葉(あかしば もみじ)、あだ名はもみタン、もみじ、しその葉。これが僕の名前。 ただの普通の生徒だったんだ。みんなと変わらない…、はずだった…。
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