始まり

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担任は頭を掻きながら―、 「いやぁ~、ごめんごめん。上からそろそろ同士を増やせって言われててさ。適当にあみだくじやったら紅葉くんに決まっちゃて、面倒臭いから色々端折っちゃった」 「ふざけないでください!何故、貴方はそんなに大雑把なんですか!彼は何も分からず、死の危険に曝されるんですよ!分かってるんですか!」 大の大人が目の前で明らかに年下から怒られている。僕は呆気にとられたが、それ以上に今自分が立たされた状態がただ事ではないことに焦りを隠せなかった。 「あの、すみません。分別屋って何ですか?僕って死ぬんですか?」 眼鏡の男はズレた眼鏡を上げ、キーボードを叩きだした。 「紅葉くん、ディスプレイを見てくれ。君は本日付けで分別屋の一員だ。これには、分別屋のルールと仕事が書かれている。すまない、だが、君は我々が命懸けで援護する」
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