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<ガラガラ……>
「「…………」」
俺は教室に入り、自分の席に座る。昨日はあった挨拶やらもなく、妙に教室が静かだ。
頭に包帯を巻いた俺の姿にも、特に反応はない。
まぁ転校生なんて、三日もすれば飽きるだろう。まだ二日目だけど。
近藤はまだ来ていないみたいだ。別にどうでもいいか。
「はい、は~い、みんな席について~。HRをはじめま~す」
相変わらずのハイテンションでHRを始める担任。
「あれ?有蔵君、どうしたのその包帯?」
「…………食器棚から、大量の皿が降ってきまして」
く、苦しいか?
この作り話苦しいか!?
昨日の事がバレると厄介だし、これ以上の面倒事は勘弁だ。
「へぇ~、独り暮らしは大変ねぇ。気をつけてね?」
「あ、はい……」
疑いのうの字もない。マジで天然なのか?うちの担任は。
「近藤君お休みっと……」
担任は俺には目もくれず、出席をとっている。
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