プロローグ

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2001年、夏の終わり。 母さんの一周忌。 7歳だった俺は朝から夕暮れまで墓前で泣き続けた。謝り続けた。 涙も声も、喉から血すらも出なくなったけど、家に帰ってからの痛みに比べれば何でもない。 頭蓋の中でトンネル工事でもやってるんじゃないかって程の頭痛。水銀体温計の上限一杯の発熱。 胃がひっくり返るまで続いた嘔吐に、全身の肉と骨がグリルされてるような激痛が夜通し続いた。 意識だけは妙に覚醒していて、まさに地獄の苦しみってやつだ。そんなチープな表現使いたくはないが、それしか例えようがない。 翌日の朝目覚めると、俺の世界は壊れていた。ただ、それだけだ。 これ以上の説明は不要。解説が必要なら専門機関にお尋ね下さい。フリーダイアルかどうかは責任持てないがお気軽にどうぞ。 失礼、前置きが長くなった。 これから俺がする話は、何でもなくありふれた思春期特有の、月並みな自問自答の繰り返しだ。中二病患者が勝手に泥沼でもがく様。 小学生が夏休みの宿題に書いた絵日記のようなものだ。期間は2007年の4月から同年5月末までの2カ月間。 まだ俺だけのヒーローは登場しない――
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