48人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう……駄目だな、お前ら」
「あァ!?」
昨日は自分に言い聞かせたけど、もう無理だ。日本にもいるんだ。手遅れな奴らが。
もう治らない。
腐りきってる。
一線を越えちまってる……。
<ズズ・・ムクッ>
呆れるほど俺の体は丈夫に出来ているらしい。骨は折れていないようで、なんとか立ち上がれた。
「ククク…………………………アッハッハッハッハッ!!!」
笑える。
あの裏サイトといい、どいつもこいつも……。
「何笑ってんだコラァ!!」
ツトムと呼ばれていた男は怒りを露わに声を荒げた。
自分の思い通りにいかないとすぐにキレる。
自分勝手で我が儘で、自分本位の予定調和しか望めない……。
「だから嫌いなんだ……人間は」
俺は仏じゃない。悪いがお前に三度目はないぜ、近藤――
◇◇
「ば……化け物……」
ガタガタと震え、腰を抜かしたまま身体を引きずり、逃げようとする近藤。
「お前らもアイツと一緒だ。情けをかけるだけ無駄だった」
最後に残した近藤が倒れ、倉庫のゴミ掃除が終わった。
途中逃げ出そうとする奴らもいたが、誰ひとり倉庫からは出さなかった。泣き叫び許しを請おうが関係ない。全員地面に這いつくばっている。
近藤は、当分学校には来られないだろう。
最初のコメントを投稿しよう!